看護師のひとり言

看護師のひとり言
がんばれ!!新入り中高年!!
                        
by haruka
 キラキラした瞳の美人ナース二人に「一緒に眼科で頑張りましょう」と言われてその気になって早12年。ついに、市から健診票と共に「がんばれ中高年」のパンフレットを頂く年齢になってしまいました。(パンフレットのにこやかな中年の挿絵が気に入りません。) まだ若いわ!とか、イエイエもうおばさんですから・・・とか都合のいいように毎日うま く使い分けて生きています。まだまだ勉強することだらけですが、年数だけは長いので 今までにいろんな困った事、えっ、そおなの?と感心(?)した事がありました。
 当院では、白内障手術、緑内障手術、硝子体手術、涙道形成術等様々な手術を行っていますが、それに伴って手術前後の看護や指導の内容も様々です。手術は日帰りか、一泊なのですが、その後は自宅療養となり、診察日以外には電話でのフォローもしています。高齢の方がほとんどで、その方その方に合わせて説明したつもりでも、うまく伝わっていないことがあるんです。  
 最近の事を挙げてみます。網膜にあいた穴をふさぐ手術のあと、眼の中にガスを入れて網膜を固定する手術を受けられた方がおられました。その方は手術後に一週間うつむき姿勢をとらなければなりませんでした。しかし、術後3日目の診察で経過がよくありません。2日目の電話の時には、うつむきを頑張っているとのことでしたが、3日目の診察の日、よくよく確認すると、きちんとうつむきが出来ていません。ずっとうつむいていると、首や腰の強い痛みを訴えられますし、まぶたは腫れて眼は開きにくくなります。でも、その方のまぶたは腫れてないし、身体の苦痛も、「大丈夫よ」と比較的楽そうでした。せっかく手術を受けたのですからと、励ましてうつむきを頑張ってもらいました。その後経過良好で視力も出て、喜んで頂き、とてもホッとしました。
 きっと、一週間入院すれば、ずっとうつむけたと思います。でも、自宅では、いろんな事が気になってついつい動いてしまいます。家族に介護の必要な方がいらっしゃればなおさらです。それに、腰や膝の痛い方が多いです。うつむくのは本当に辛いと思いますし、監視(?)の目がなければ、まあこれくらい・・・ということになるかもしれません。もちろん、手術の前に本人へ説明を細かくして、うつむきに専念できる様、家族の協力をできるだけお願いするのですが・・・。  
                            
 こんなこともありました。家族構成を尋ねると「主人と犬と暮らしています。」「それでは、お二人暮しですね?」「いえ、ですから犬も一緒です。犬も家族の一員ですので。」「・・・・えっと・・・失礼しました。三人ですね。」そういう方は、特に手術後の清潔面に注意しています。一人暮らしで犬を飼っている方には手指消毒のアルコールを渡し、犬と一緒の布団に寝ている方に、感染がどれだけ怖いか脅すように説明、なんとか別々にして下さいとお願いしたりしました。手術後の電話もいつもよりしつこくしながらも、ドキドキでした。
         
 また、緑内障手術後で、眼圧をコントロールするために、一時間おきに自分で減圧マッサージをしている方がおられました。指示通りやり方は大丈夫です。でも"一時間おき"にされていません。「あら、"一時間おき"って5時の次の6時をおいて7時と言う事でしょ?」「・・・・」つまり、2時間おきにマッサージされていたのですが、なるほど、こんな事もあるのかと、ビックリしてしまいました。
 何かある度に、本人や家族への説明が細かく(くどく?)なります。気になる方の場合はなおさらです。ですから、居眠りを始められることもあるんです。どうすれば一番いいのか、毎日悩みます。また、痴呆のある方は家族の負担が大きいのですが、説明をしながら、果たして自分にこんな事できるのかしら、と頭が下がります。  
 結婚、出産、子育てと、妻となり、嫁となり、母親となって、いままで遠かった高齢者の方が、だんだん近くに実感でき、家族の苦労も他人事とは思えません。でも、せっかく決断して手術を受けられたのですから、できる限りの援助をしたいと思います。    
     がんばれ!中高年!! のわ・た・し 
                                             井上眼科 T.M
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